プロ野球記録室

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打撃三部門と得点王 共存が一番多いのはどれだ?

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前回、打点王と得点王について書いてみました

shinbizium.hatenablog.com

 

その時は打点王のみについて書きましたが

他の打撃三部門(本塁打王首位打者)との共存について気になったので

どれとの共存が一番多いのかをはっきりさせたいと思います

 

得点とは自分がホームを踏んでチームに点を入れることで記録されるものです

本塁打なら一発で得点を記録することが出来ますが

自分が出塁するだけでは得点を記録できるかどうかは運要素が強くなります

 

なので予想としては本塁打王との共存が一番多いと予想しております

首位打者との共存は首位打者を獲得した打者が主に何番を打っていたかで変わってくると思います

 

前回の打点王との共存としては2017シーズンまでで21名の選手が39回記録しておりました

本塁打王との共存はこれより多く、首位打者との共存は同じくらいだと思います

 

 

 

では結果に行きましょう

 

本塁打王&得点王は過去43回

選手 得点 本塁打
1937秋 高橋吉雄 43 6
1950 小鶴誠 143 51
1951 青田昇 101 32
1953 中西太 92 36
1958 長嶋茂雄 89 29
1962 王貞治 79 38
1963 王貞治 111 40
1963 野村克也 104 52
1964 王貞治 110 55
1965 王貞治 104 42
1965 野村克也 92 42
1966 王貞治 111 48
1966 野村克也 82 34
1967 王貞治 94 47
1968 王貞治 107 49
1969 王貞治 112 44
1969 長池徳二 95 41
1970 王貞治 97 47
1971 王貞治 92 39
1972 王貞治 104 48
1973 王貞治 111 51
1974 王貞治 105 49
1976 王貞治 99 49
1977 王貞治 114 50
1978 山本浩二 114 44
1979 掛布雅之 107 48
1980 山本浩二 91 44
1981 山本浩二 102 43
1985 落合博満 118 52
1986 落合博満 98 50
1990 落合博満 93 34
1993 ブライアント 83 42
1998 松井秀喜 103 34
1999 ローズ 94 40
2000 松井秀喜 116 42
2001 ローズ 137 55
2002 松井秀喜 112 50
2004 松中信彦 118 44
2005 松中信彦 109 46
2008 中村剛也 90 46
2011 中村剛也 97 48
2013 バレンティン 94 60
2015 山田哲人 119 38

 

やはり打点王との共存より記録された回数は多いですね

打点王を同時に受賞しているケースが多く見られました

達成回数は打点王の時より多いが

達成者は19名と打点王の時より人数は2名少ないみたいです

 

複数回達成したのは以下の選手のみ

王貞治

15回

野村克也 3回
山本浩二 3回
落合博満 3回
松井秀喜 3回
T・ローズ 2回
松中信彦 2回
中村剛也 2回

相変わらず王さんのダントツ具合が半端ないです

15回達成していますが

1962年から1974年まで13年連続となっています

 

2015年に史上初の本塁打王盗塁王を達成した山田哲人選手ですが

この年は同時に得点王も記録していたのですね

これはしばらく史上唯一の記録となりそうです

ちなみに山田選手は2014年から2016年まで3年連続で得点王となっています

 

個人的に面白いと思ったのは2013年のバレンティン選手です

この年は60本塁打のシーズン記録を樹立した年ですね

さて何が面白いと思ったかですが

どれくらい自分の本塁打以外で生還したかです

 

つまり

得点ー本塁打

で算出される数字です

 

2013年のバレンティン選手の数値は34

これは上記のケースの中で最も少ない数値です

他にこの数値が40以下なのは1リーグ制だった1937年秋の高橋吉雄のみでした

 

2013年のセリーグ得点2位は巨人・長野選手の82でした

バレンティン選手のシーズン本塁打ペースは30本くらいですので

その本塁打ペースだと得点王との共存は不可能だったでしょう

やはり60本という前代未聞の本塁打数を記録できたからこそリーグ最多の得点も記録できたという事でしょうかね

 

さて首位打者編です

首位打者と得点王との共存は29回

選手 得点 打率
1941 川上哲治 44 .310
1942 呉波 65 .286
1943 呉波 68 .300
1954 与那嶺要 93 .361
1954 レインズ 96 .337
1956 与那嶺要 86 .338
1959 長嶋茂雄 88 .334
1960 榎本喜八 94 .344
1964 広瀬叔功 110 .366
1965 野村克也 92 .320
1968 王貞治 107 .326
1969 王貞治 112 .345
1970 王貞治 97 .325
1973 王貞治 111 .355
1974 王貞治 105 .332
1975 山本浩二 86 .319
1985 落合博満 118 .367
1986 落合博満 98 .360
1994 イチロー 111 .385
1995 イチロー 104 .342
1996 イチロー 104 .356
1997 イチロー 94 .345
2001 松井秀喜 107 .333
2004 松中信彦 118 .358
2006 福留孝介 117 .351
2007 青木宣親 114 .346
2010 西岡剛 121 .346
2015 柳田悠岐 110 .363
2017 秋山翔吾 106 .322

 

首位打者と得点王との共存は29回と思ったより少ない結果でした

これは意外でした

達成者は本塁打王と同じ19名

 

複数回記録は以下の5名でした

王貞治 5回
イチロー 4回
落合博満 2回
呉波 2回
与那嶺要 2回

これも王さんが1位でした

イチロー選手は惜しくも及びませんでした

・・・と言っても日本でプレーし続けたらもっと記録していたでしょうけどね

 

全体的に見ても首位打者と得点王を同時に記録したケースは

1番打者よりチームの主砲である選手が多いといった感じですね

 

個人的に注目したのは2015年に熾烈な首位打者争いをした柳田選手と秋山選手

 

2選手の得点と打率は以下の通り

柳田悠岐 110得点 打率.363

秋山翔吾 108得点 打率.359

 

リーグ最多得点争いもかなり僅差みたいでした

もし秋山選手のほうが高打率を記録していたら

もっと得点を記録して首位打者&得点王は秋山選手が記録していたかもしれません

 

 

ということで打撃三部門と得点王との共存結果は以下の通り

  達成回数 達成人数
首位打者&得点王 29 19
本塁打王&得点王 43 19
打点王&得点王 39 21

 

次回は盗塁王と得点王について触れたいと思います